コーヒーがフルーツみたいに香るワケ
コーヒーはフルーツです
先日、お客様からこんな言葉をいただきました。
「モカ・ナチュラルの袋を開けたとき、いちごのショートケーキの香りがしました!」
実はこれスタッフも言っていて、ショートケーキの箱を開けたときの様なわくわくする香りとのことです。
確かに、苺の様な甘い香りがします。
種と仕掛けがございます
コーヒー豆は、赤く熟した通称“コーヒーチェリー”という果実の種。
その種の中に、果物を想わせる香りの“前駆体”がたっぷり隠れています。
それを農園での発酵や乾燥、ロースターでの焙煎による熱の魔法が呼び起こすと――
ストロベリー、オレンジ、ピーチ、グレープ…等々
フルーツそのものを連想させる香りへと変わっていくのです。
そして、産地の気候や標高、土壌の違いが、この香りの“個性”を大きく左右します。
まさにワインと同じように「テロワール」が大きく関係するのです。
フレーバーコーヒーじゃないんです
人工的に香りをつけた「フレーバーコーヒー」ではなく、
コーヒーそのものが持つ“自然なフルーツ感”。
これこそ、スペシャルティコーヒーの最大の魅力のひとつです。
私たちヴォアラ珈琲が大切にしているのは、
この“豆そのものが持つ香り”をできるだけ壊さずにお届けすること。
だから、袋を開けた瞬間にふわっと広がるフルーツの香りは、生産者とロースターがバトンを繋いできた証でもあります。
焙煎で目覚める香りのカプセル
焙煎は、いわば香りを眠らせていたカプセルを開けるようなもの。
熱によって化学反応が進み、豆が本来持っている個性、柑橘のような明るさ、ベリーのような甘酸っぱさ、時に南国フルーツのようなトロピカル感が立ち上ります。
この一瞬の「香りの解放」を最大限に引き出すのが、私たちヴォアラの焙煎のこだわりです。
今日の一杯、鼻を近づけて「どんなフルーツに似ているかな?」と遊んでみてください。
きっとコーヒーの時間がもっと楽しくなりますよ。
本日も良い1日をお過ごしください。
ヴォアラ珈琲 霧島国分本店
〒899-4332 鹿児島県霧島市国分中央5-3-17
焙煎人 井ノ上 達也