ブルーマウンテンはすごい?
ジャマイカのブルーマウンテン、ハワイのコナ
少し前のメルマガで「品種は最後」というお話をしましたが、今回は品種の面白い話を少しします。
先日、店頭でこんな質問をいただきました。
「ブルーマウンテンって、やっぱりすごいんですか?」
とても素敵な問いでした。
私は、こう答えました。「はい。でも、“すごさ”の中身が、ちょっと面白いんです。」
ティピカの記憶を守った島
この2つの島には、今では世界でも希少となったティピカ種のコーヒーが根付いています。
ティピカという品種は、とても繊細。病気にも弱く、収量も少ない。
だからこそ、ほとんどの国ではもっと強く、たくさん収穫できる品種に置き換えられてきました。
でも、この2つの島は違いました。
ブランドの力で守られたジャマイカ。
地理的な孤立によって変わらなかったハワイ。
その「変わらなさ」が、結果として、“あの香り”と“あの甘さ”を今に伝えてくれているのです。
そして実は──
ヴォアラ珈琲が仕入れる生豆の中にも、ティピカ種がときどき登場します。
中南米の一部農園でも、ティピカを守り、静かに育て続けている生産者がいるのです。
そんな豆に出合うと、私たちもまた、味の“記憶”を受け取ったような気持ちになります。
コーヒーの品種は、変化の物語。でも、“変わらなかったからこそ”残ったものも、確かにあります。
カップの中にある、静かな記憶。ティピカは、今も息づいています。
ヴォアラにブルーマウンテンとコナはあるの?
ところで…味わいだけでコーヒーを選ぶヴォアラにはブルーマウンテンもコナも置いていません。
どちらも今のところご縁がないのです。
「えっ、あの有名なブルマンがないの?」と驚かれた方。
ぜひ一度、名もなき農園の一杯を試してみてください。
名前以上の驚きが、そこにあります。
ちなみに生豆の在庫にはコロンビアのティピカがあります。
発売の際にはお知らせいたします。お楽しみに!
今日も良い1日をお過ごしください。
ヴォアラ珈琲 霧島国分本店
〒899-4332 鹿児島県霧島市国分中央5-3-17
焙煎人 井ノ上 達也